手口解説 #投資・FX系#誇大広告#LINE誘導
その「有名人が勧める投資」広告、本物?偽ニュースサイト型投資広告の見分け方と対処法
公開日: /最終更新日: /執筆:副業アラート編集部 /監修:奥田 清(消費生活アドバイザー)
最近、SNSやニュースアプリを見ていて、「昨夜、日本のテレビで放送された内容が全国に衝撃」といった見出しの広告を目にしたことはありませんか。開いてみると、有名なニュースキャスターや経済の専門家、ときには日銀総裁までもが、特定のAI投資サービスを勧めているかのような「新聞記事」が表示されます。
「あの人が勧めているなら」「大手新聞が記事にしているなら」と、つい信じそうになった方もいると思います。無理もありません。あれは、実在する大手新聞社のデザインを丸ごとコピーして作られた、偽ニュースサイトだからです。初見で見抜くのは、正直、私たち編集部でも一瞬戸惑うレベルの精巧さです。
でも、はっきり言います。あの記事は最初の一文字から最後の一文字まで、すべて嘘です。著名人本人はまったく関与していません。目的はただ一つ、あなたを怪しい投資プラットフォームに登録させ、お金を振り込ませることです。
この記事では、編集部が実際に被害報告をたどって入手した偽サイトの画面をお見せしながら、手口の全体像と、もう登録してしまった場合の対処法をお伝えします。
少しでも心当たりがある方は、どうか最後まで読んでください。なお、投資系案件に編集部が実際に登録して検証した実録はMasters Bankの検証記事と「FX年収1億円ニート」の検証記事で読めます。
まず結論:著名人や日銀がSNS広告で投資を勧めることは、絶対にありません
最初に一番大事なことをお伝えします。ニュースキャスターも、経済アナリストも、日本銀行の総裁も、SNS広告で特定の投資サービスを勧めることは絶対にありません。日本銀行は「役職員の関与を装った不審な勧誘に注意」と公式に注意喚起していますし、名前を使われた報道機関や著名人側も、次々と「無関係です」と声明を出しています。
それでもこの手の広告が減らないのは、単純に「儲かるから」です。警察庁の統計では、SNS型投資詐欺の被害額は令和7年(2025年)の1年間だけで約1,275億円にのぼります(出典:警察庁「特殊詐欺の認知・検挙状況等について」)。一件あたりの被害が数百万円に及ぶことも珍しくありません。
正直に言わせてください。他人の顔と名前を勝手に使い、その人が築いてきた信頼を丸ごと悪用して、真面目に働いてきた人の老後資金や生活費を奪う。こんなに卑劣な商売があるでしょうか。私たちがこのサイトを運営しているのは、この怒りが原点です。
だからこそ、「この広告、本物かな?」と少しでも引っかかったら、登録する前に広告のスクリーンショットを保存し、副業案件リスクチェックと本記事の見分け方に照らし合わせてください。
編集部が入手した「偽・読売新聞」の実物画面
言葉で説明するより、実物を見ていただくのが早いと思います。以下は、X(旧Twitter)上の被害報告からたどって編集部が入手した、実際に広告から誘導されていた偽サイトの画面です(人物の顔部分は当編集部で加工しています)。

どうでしょうか。ロゴ、紫のナビゲーションバー、パンくずリスト、SNSシェアボタンまで、本物の読売新聞オンラインと見分けがつかないほど作り込まれています。
しかし、これは全部ハリボテです。おかしな点を挙げていきます。
まずURL。本物の読売新聞は yomiuri.co.jp ですが、この偽サイトのURLは意味不明な英数字が並ぶ、まったく無関係の使い捨てドメインでした。編集部が確認した時点で、このドメインはすでに閉鎖されています。通報されて広告が止められるたびに、新しいドメインで同じ偽記事が再登場する。そんな構図がうかがえます。この「使い捨て」ぶりが、後ろめたい商売であることを何よりも物語っています。
次に記事の中身。「NHKスペシャルの衝撃的な回はなぜ闇に葬られたのか?」という見出しで、著名キャスターが番組で投資の秘密を暴露し、それが「圧力で放送中止になった」というストーリーが展開されます。もちろん、そんな放送回は存在しません。「テレビでは言えない真実」という演出で、読者の警戒心を解いて興奮させるための、計算され尽くした嘘です。
そして最大の特徴が、ページ内のどこをクリックしても登録フォームに飛ばされることです。「トップ」「社会」「経済」といったメニューも、他の記事へのリンクも、すべて偽物。押した先は氏名・メールアドレス・電話番号の入力フォーム一択です。本物のニュースサイトでこんな作りはあり得ません。
登録するとどうなるのか——お金を搾り取るまでの筋書き
この手口には、被害報告から見えてきた明確な「台本」があります。あなたが登録フォームに電話番号を入れた瞬間から、その台本が動き出します。
まず、登録から数時間〜数日以内に、見知らぬ国際番号から電話がかかってきます。出ると、カタコトの日本語を話す「担当者」が投資プラットフォームの口座開設を案内してきます。
求められるのは、初回入金として40,400円といった中途半端な金額のクレジットカード即時決済です(ドル建て決済の円換算のため端数が出ます)。「今日中に入金すれば特別枠に入れる」と、とにかく急かしてくるのが特徴です。
入金すると、専用の「管理画面」にログインできるようになり、そこではあなたの資産が日に日に増えていくグラフが表示されます。50万円が80万円に、100万円に増えていく。でも、これはただの数字の書き換えです。実際の運用など最初から行われていません。この見せかけの利益を餌に、「もっと入金すれば枠が広がる」と追加入金を促されます。
そして地獄はここからです。「そろそろ利益を出金したい」と伝えた途端、相手の態度が変わります。「出金には手数料が必要」「先に税金を納めてください」「口座凍結を解除する保証金を」。利益を出金するためと称して、さらにお金を払わせるのです。もうお分かりですね。払っても払っても、出金される日は永遠に来ません。最後は連絡が途絶えて終わりです。
被害に遭った方の「取り返したい」という必死の気持ちにつけ込んで、最後の最後までむしり取る。入金させる仕組みと、出金させない仕組みが、最初からひとつの設計として組み込まれている。ここまでが「商品」なのだと考えると、この手口の悪質さがよく分かります。
もう登録・入金してしまった方へ——今すぐやるべきこと
ここまで読んで、「自分のことだ」と血の気が引いている方がいるかもしれません。大丈夫です、落ち着いてください。今この瞬間から正しく動けば、被害の拡大は止められますし、状況によっては取り戻せる可能性もあります。
まず、何があっても守ってほしいことが3つあります。これ以上1円も払わないこと。本人確認書類やカード情報をこれ以上渡さないこと。そして、やり取りの履歴を絶対に消さないことです。
相手から「今払わないと利益が全部消える」「法的措置を取る」などと脅されても、応じてはいけません。それは、あなたが冷静になって誰かに相談する前に、もう一押ししようとしている合図です。腹立たしいことに、彼らはあなたが「誰にも言えない」状態でいることを一番望んでいます。
証拠として残しておくべきものは、広告や偽記事のスクリーンショット、相手の電話番号と着信履歴、LINEのアカウント名とトーク履歴、振込先口座やカード決済の明細、そして相手が名乗った会社名や担当者名です。これらが揃っているほど、その後の対応が有利になります。証拠の残し方の詳細は副業トラブルの相談先と証拠の残し方をご覧ください。
そして、これが一番お伝えしたいことです。一人で悩まないでください。今すぐ当サイトのLINEに登録して、状況を送ってください。
LINEで対応するのは、こうした悪質な投資案件や情報商材の手口に詳しい担当者です。「入金してしまったが、次に何をすべきか」「警察と消費生活センター、どちらに行くべきか」——あなたの状況を聞いた上で、証拠の残し方と相談すべき公的窓口をご案内します。相談は無料、匿名でも構いません。深夜に不安で眠れないとき、まず吐き出す場所として使ってもらっても構いません。
「こんな広告に引っかかった自分が恥ずかしい」と感じる必要は一切ありません。恥じるべきは、騙したほうです。あなたは被害者であって、相談することは恥ずかしいことではなく、反撃の第一歩です。
よくある質問
Q. 著名人が自分の口で投資を勧めている「動画」を見ました。あれも偽物ですか?
これまで公的機関や報道機関が確認した同種の広告動画は、いずれも本人が関与しない捏造でした。最近はAI(ディープフェイク)で本人の顔と声をそっくりに合成した動画が大量に出回っています。口の動きまで自然なので、動画だからといって信用できる時代ではなくなりました。本人が語っているように見えても、SNS広告経由の投資勧誘はすべて疑ってください。
Q. ニュース記事風のページが出てきたら、どこを見れば偽物と分かりますか?
一番確実なのはブラウザ上部のURLです。本物の報道機関は yomiuri.co.jp のような正規ドメインを使います。見覚えのない英数字の羅列や、正規ドメインに一文字足しただけの紛らわしいドメインは偽物です。加えて、ページ内のどこを押しても同じ登録フォームに飛ぶ構造なら、確定的に危険です。判断に迷ったら、それ以上ページを操作せず、URLとスクリーンショットを保存して閉じてください。
Q. すでに入金してしまいました。お金は戻ってきますか?
正直にお答えすると、ケースバイケースです。ただし共通して言えるのは、動くのが早いほど可能性は高くなるということです。クレジットカード決済ならカード会社への連絡で止められる場合がありますし、銀行振込なら振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結の手続きがあります。何をどの順番でやるべきかは状況次第です。証拠を保存した上で、消費者ホットライン188などの公的窓口にできるだけ早く相談してください。
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ご回答ありがとうございました。今後の記事作成の参考にさせていただきます。
この記事の手口に心当たりがありませんか?
「いまやり取りしている相手がこれに似ているかも」——そう感じたら、支払いや契約の前にLINEでご相談ください。勧誘メッセージや広告のスクリーンショットを見ながら、注意サインを一緒に確認できます。
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