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Masters Bank(甲斐雅人)は詐欺?編集部が実登録して検証した記録

公開日: /最終更新日: /執筆:副業アラート編集部 /監修:奥田 清(消費生活アドバイザー)

「あなたの預金が1年で90万円、2年で800万円、3年で7000万円に!?」——こんな広告を見て、このページにたどり着いた方が多いと思います。

あるいは、もうメールアドレスを登録してしまって、「本当に大丈夫なんだろうか」と不安になって検索した方もいるかもしれません。

結論を先にお伝えします。編集部は今回、検証用のメールアドレスを使って Masters Bank(マスターズバンク)に実際に登録し、その先で何が起きるのかをすべて記録しました

その結果、登録直後から典型的なプロダクトローンチ型の誘導が始まりました。さらに特定商取引法の表記には会社名なし・電話番号なし・販売価格なし・返金規定なしという重大な不備が確認できました。

この記事は、広告の文言の紹介だけではありません。「登録したら実際に何が起きるのか」を、時間の記録つきでそのままお見せします。登録を迷っている方は、この記事を読んでからでも遅くありません。

Masters Bank はどんな案件か

Masters Bank は、「お金を預けて放置するだけで毎月20%ずつ増える」と謳う自称・新型バンク(AI自動投資システム)です。LPの冒頭から強烈な数字が並びます。

Masters Bank LPのファーストビュー 「3年で7000万円」「毎月20%ずつ増やせる奇跡の新型バンク」を謳うLPのファーストビュー(赤枠は編集部)

冷静に計算してみてください。月利20%を複利で1年間続けると、年利は約791%になります。

世界最高の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の生涯平均リターンが年20%前後です。それを毎月実現できると主張しているわけです。

「月利20%・完全放置」は、年利換算で約791%。この数字を保証するかのように見せる投資話は、まず疑ってかかるべき水準です。

しかも「Masters Bank」「新規口座開設者を募集」と、あたかも銀行であるかのような言葉を使っています。しかし後述するとおり、特商法表記に法人名の記載はなく(個人名のみ)、銀行業の免許や金融商品取引業の登録番号も一切記載されていません

他人からお金を集めて運用し配当を約束する行為は、登録なしに行えば出資法や金融商品取引法に抵触しうる(無登録業者については金融庁も注意喚起しています)構造です。こうした「有名人・権威・銀行風の演出」を使う投資広告の見分け方は、偽ニュース型投資広告の解説記事でも詳しくまとめています。

編集部が実際に登録してみた

ここからが本題です。編集部は検証専用のメールアドレスを用意し、実際に登録して先へ進んでみました。読者のみなさんが同じ道をたどらなくて済むように、起きたことを時系列でそのまま書きます。

登録フォームは「苗字とメールアドレスだけ」

LPを下にスクロールすると、「下記より会員登録をして口座開設を進めて下さい」という登録フォームが現れます。

「口座開設」という重々しい言葉とは裏腹に、入力項目は「お名前(苗字)」と「いつもお使いのメールアドレス」の2つだけでした。

登録フォーム 「口座開設」を名乗りながら、実際は苗字とメールアドレスだけのメルマガ登録フォーム(赤枠は編集部)

本物の銀行口座や証券口座の開設には、本人確認書類の提出が法律で義務付けられています。苗字とメールだけで開設できる「口座」は存在しません。

この時点で、これは口座開設ではなく単なるメールマガジンへの登録(オプトイン)だと分かります。

フォームの下には「docomo、softbank等のキャリア系メールアドレスは届きにくいのでGmail等を推奨」という注意書きがありました。携帯キャリアの迷惑メールフィルタに弾かれることを、送る側が最初から想定しているわけです。

登録ボタンを押した直後、「偽の進捗バー」が現れた

編集部が検証用アドレスで送信ボタンを押すと、数秒で「ご登録ありがとうございます」というページに移動しました。

そこで最初に目に入ったのが、画面上部の緑色の進捗バー「56%」と「間もなくご登録完了となります!」という表示です。

登録直後の画面 登録した瞬間に表示された「56%」の進捗バー。登録が未完了であるかのように見せる演出です(赤枠は編集部)

登録はすでに完了しているのに、あえて「まだ56%」と表示する。これは「未完了の状態を作って、次の行動(LINE追加)へ急がせる」ための心理的な仕掛けです。

ページには「まずは下記より公式LINEにご登録を頂き、その後に配信される Masters Bank をご視聴下さい」とあり、LINE友だち追加ボタンが置かれていました。メールからLINEへ誘導するこの流れは、LINE副業の典型的な勧誘パターンとまったく同じです。

さらにページ内には、「【Masters Bank】甲斐 雅人という名前で既にメールを送信済み」「Gmailが非常に届きにくくなっております」として、届いたメールを開いて「迷惑メールでないことを報告」ボタンを押すよう指示する説明まで書かれていました。

Gmailが迷惑メールと判定するものを、受信者自身の手でフィルタ解除させる。送信側が迷惑メール判定を織り込み済みであることを、自ら白状しているようなものです。

その先は「審査制」と5,000件超のコメント欄

登録後の導線をたどると、動画視聴ページに行き着きます。そこにはこう書かれていました。

「Masters Bank のご利用は審査制。メールやLINEの閲覧数、動画の視聴回数、コメントの投稿数によってあなたのクラスはアップします」。

つまり、メールを開けば開くほど、動画を見れば見るほど、コメントを書けば書くほど「特待クラス」「上位クラス」に近づける、という設計です。

これは視聴者を長時間拘束し、繰り返し接触して期待を煽る、プロダクトローンチと呼ばれる販売手法の典型形です。無料の動画を何本か見せて期待を最高潮まで高めたあと、最後に高額商品の販売が待っているのが通例です。「無料」で引き込んで高額契約につなげる流れは、無料診断から高額契約に誘導されるパターンの記事でも解説しています。

そして編集部が最も心を痛めたのが、動画ページ下部のコメント欄です。その数、5,459件

動画ページのコメント欄 「借金返済したい」「特待クラスに入りたい」——切実なコメントが5,459件並んでいました(投稿者名は編集部でぼかし加工)

「借金返済したい」「借金返済して、社会的信用回復したいです」「必ず、特待クラスに入ってみせますよ!!」。経済的に追い詰められた方々が、藁にもすがる思いでコメントを書き込んでいる様子がうかがえます。

もしこの案件が本当に「誰でも月利20%」を実現できるなら、こうした方々はとっくに救われているはずです。正直に言えば、このコメント欄を見た時点で、編集部は静かな怒りを覚えました。

編集部の検証は、金銭の要求や電話番号の入力が発生しうる段階の手前で中断しました。実在の電話番号や氏名を入力することは被害リスクがあるため行っていません。

それでも、ここまでの流れだけで構造は十分に見えたと考えています。

特定商取引法の表記を確認したら、わずか5項目だった

編集部が必ず確認するのが、特定商取引法に基づく表記です。確認すべきポイントの全体像は特商法表記で見るべき7つのポイントにまとめていますが、今回はその大半が欠けていました。

Masters Bank のLPのフッターには「特定商法取引法に基づく表記」という誤字のリンク(正しくは「特定商取引法」)があり、開いてみると記載はわずか5項目しかありませんでした。

特商法表記 特商法表記の全項目。運営統括責任者・住所・メールアドレス・引渡し時期・注意書きの5つだけです(赤枠は編集部)

記載されていたのは、運営統括責任者「甲斐 雅人」という個人名、長野県岡谷市の住所、メールアドレス、引渡し時期、そして注意書きのみ。つまり、

会社名なし。電話番号なし。販売価格なし。返金・キャンセル規定なし。「バンク」を名乗りながら、実体は個人名しか書かれていません。

特定商取引法は、通信販売を行う事業者に対して電話番号や販売価格などの表示を義務付けています。

「無料オファーだから価格は書かなくていい」という理屈だとしても、この案件の先に高額商品の販売が控えているのは、審査制・クラス制という引き延ばしの構造からみて自然な推測です。その段階になって初めて価格を知らされるのでは、冷静な判断はできません。

さらに見逃せないのが注意書きです。「本商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません」。

LPでは「毎月20%ずつ増やすことが可能」「3年で7000万円」と断言に近い表現を繰り返しながら、特商法ページでは「保証しません」と自ら打ち消しているのです。この矛盾こそが、この種の案件に共通する最大の特徴です。

独自調査で見つけた「コピペで使える広告文」ページ

今回の検証で、編集部はもうひとつ重要なページを発見しました。同じドメインに置かれた、アフィリエイター向けの「コピペで使える広告文」配布ページです。

コピペで使える広告文ページ 紹介報酬目当ての第三者向けに、メール件名と本文のテンプレートを配布しているページ(赤枠は編集部)

そこには複数のLPのURLとともに、「ほったらかしでお金が7000万円に増」「あ、また今日も3万円お金増えてる♪」「このメールが届いたあなたに全部タダで」といったメール件名のテンプレートがずらりと並んでいました

これが何を意味するか。あなたのメールボックスに届く「うまい話」の勧誘メールは、この案件を紹介すると報酬がもらえるアフィリエイターたちが、この文面をコピペして一斉送信したものだということです。

実際、編集部が調べたところ、今回の複数のLP(mbankrnck.com と cube-ac.biz の計8本)はすべて登録フォームの送信先が同一で、cube-ac.biz は情報商材系のアフィリエイトセンターのシステムでした。同じ案件が、紹介報酬を原動力に何系統ものルートでばら撒かれている構図です。こうした広告に共通するサインは怪しい副業広告に共通する10の特徴で確認できます。

編集部の見解

Masters Bank が詐欺であると断定するものではありません。ただし、編集部が実際に登録して確認できた事実を並べると、次のようになります。

確認できた事実編集部の評価
月利20%(年利約791%相当)・完全放置を訴求現実の投資では説明のつかない数字
「口座開設」の実体は苗字+メールのオプトイン登録銀行・証券の口座開設とは別物
登録直後に偽の進捗バーでLINE追加へ誘導焦らせて考える時間を奪う設計
審査制・クラス制で動画視聴とコメントを促すプロダクトローンチの引き延ばし構造
特商法表記に社名・電話・価格・返金規定なし法の趣旨に照らして重大な不備
LPの断言と特商法の打ち消し表示が矛盾誇大広告の典型パターン
アフィリエイター向け広告文テンプレを配布スパム的拡散を前提とした集客構造

「銀行のような感覚で預けるだけ」という言葉で人からお金を集める行為は、登録のない事業者が行えば出資法違反の疑いが強い構造です。

そして何より、5,459件のコメント欄に並ぶ「借金返済したい」という言葉が、この案件がどんな人たちをターゲットにしているかを物語っています。お金に困っている人の切実さにつけ込む設計だと、編集部は考えています。

もう登録してしまった方へ

メールアドレスを登録しただけなら、まだ金銭的な被害は発生していません。落ち着いて、次のことを守ってください。

まず、この案件に1円も支払わないでください。今後「システム利用料」「特待クラスの参加費」などの名目で金銭を要求される可能性がありますが、応じてはいけません。

届いたメールやLINEのメッセージは、削除せずスクリーンショットで保存しておきましょう。万一の際の証拠になります。しつこいメールは受信拒否とフィルタ設定で遮断できます。証拠の残し方と相談先の使い方は副業トラブルの相談先と証拠の残し方で詳しく解説しています。

すでに何らかの支払いをしてしまった方は、決済手段(クレジットカード会社・決済代行)への連絡と、消費生活センター(局番なし188)への相談を急いでください。支払いから時間が経っていなければ、取り戻せる可能性は十分にあります

そして、「これって自分のケースは大丈夫?」「返金できる?」と少しでも不安な方は、ひとりで抱え込まないでください。

当窓口のLINE相談では、悪質な情報商材の手口に詳しい担当者が、あなたの状況を無料でお聞きします。メール登録だけの段階なら配信停止と個人情報の扱いを、入金後なら決済手段別の対処と公的な相談先を、それぞれ整理してお返しします。下のボタンから、今の状況をそのまま送ってください。

その後の観察記録

編集部はこの案件を掲載後も継続して観察しています(最終確認:2026/07/18)。状況に変化があり次第、ここに追記します。

  1. 最新

    記事公開後の再確認。LP(mbankrnck.com)は引き続き稼働中で、登録ページ・「コピペで使える広告文」配布ページも当時のまま公開されています。検証用アドレスへのメール着信状況は今後も観察を続けます。

  2. 編集部が検証用アドレスで登録を実施した時点の記録。登録直後に進捗バー「56%」の演出ページへ遷移し、LINE追加を促されました。特商法表記には社名・電話番号・価格・返金規定の記載がないことを確認しています。

この記事の手口に心当たりがありませんか?

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本記事は一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の事業者やサービスについて断定的な評価を行うものではありません。個別のトラブルについては、消費生活センター等の公的機関にご相談ください。掲載内容に誤りがある場合は運営者情報のお問い合わせ窓口までご連絡ください。

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